「当たり前」から外れる勇気
前々回お伝えしたように
住みやすさや使いやすさは家の大きさに比例しないため、
少しでもコストを抑えるためにも
家のサイズは最小限にとどめるのがベストだというのが個人的な意見です。
また、これからの長い人生の中で、
夫婦2人だけで暮らす時間の方が圧倒的に長いと考えると、
2人の手に余るサイズの家を持てばその分維持管理も大変だし、
それにかかるコストも増えるので、
その観点からしても目先のことばかりに囚われず、
先々まで考えた上で家の大きさを決めるべきではないでしょうか?
おはようございます。
相馬です。
と、これが弊社の基本的な家に対するスタンスであり、
私自身は心底そうすべきだと思っているのですが、
家は30坪あるのが普通だという先入観と
みんなと同じであることの安心感から、
この考え方に足を突っ込めない方も結構いらっしゃるのではないでしょうか。
家が小さくなるほど坪単価も上がってしまいますしね。
そんなこんなで今回は、家の価格についての正しい考え方と、
みんなと同じは実は間違っていることが多い
という話をしていきたいと思います。
坪単価<総額
坪単価は家が大きくなれば必然的に安くなり、
逆に家が小さくなれば必然的に高くなります。
また、使う材料によって違ってくるのはもちろん、
同じ材料を使い同じ面積で建てたとしても、
家の形や土地の形によって違ってきます。
なので、坪単価というものは、
価格を判断するには決して適切なものではなく、
それどころか、そこにこだわるとただただ大きな家を建てることになり、
家の総額は高くなるわ、固定資産税も高くなるわ、電気代も高くなるわ、
メンテ費用やリフォーム費用も高くなるわ、
とお金のかかる家になってしまいます。
例えるなら、
坪単価70万円の35坪の家と坪単価80万円の25坪の家では、
後者の方が坪単価は10万円も高いけど、
総額は450万円も安いといった感じです。
そして、この違いは毎月の返済に直すと15,000円ほど違ってくるのですが、
仮に、これをずっと銀行に貯金していったとしたら、
35年後、手元に残るお金は630万円も違うし、
仮に、これを銀行貯金ではなく長期積立投資に回し続けたとしたら、
35年後、手元に残るお金は、
630万円の2倍どころか3倍ぐらい違ってくるかもしれません。
ゆえ、個人的には少しでも家にかける費用を減らし、
そのお金を積立に回して欲しいと思っているというわけです。
家を持つことは幸せなことですが、
その幸せは、必ずしもかけたお金に比例するわけじゃないし、
自由や安心感を手に入れるためには、
お金に余裕があることが絶対条件だからです。
みんなと同じ安心感が失敗の素
そして、もう1つお伝えしたいことが、
みんなと同じという安心感は
自由や安心感を手放す大きな原因になるということです。
つまり、この安心感が家の浪費につながり、
あなたの元からお金の余裕を奪ってしまうということです。
例えば、周りの友達が建てている家が
35坪ぐらいが普通だったとして、
建築費用に3000万円かけているのが普通だったとしても、
それと同じ選択をすることによって
あなたの家計が苦しくなりそうだとしたら、
その選択はどう考えても間違っています。
それゆえ、友達に劣ったような気持ちになるかもしないし、
恥ずかしいという気持ちになるかもしれないし、
あるいは、もっと大きな家にした方がいいと親から言われ
迷うかもしれませんが、
そんな感情よりもあなたにとってベストな予算と
ベストな家づくりの計画を立てることを一番に考えるべきです。
優先すべきは「家族の幸せと心の豊かさ」であり、
現実的に考えるとそれを実現するためには、
お金にゆとりがあることは絶対に外せない条件だと思います。
というわけで、ぜひ前々回の記事も合わせて読んでいただき、
正しい家づくりの選択をしてもらえたらと思います。
当たり前は、誰かにとって都合がいいルールであることが多いので、
当たり前から外れる勇気さえ持てればきっと成功への道が開けますから。
それでは、、、
その他のブログ
-
固定概念から解放された間取りづくり
-
2種類の光
-
設計の大原則
-
ローコスト住宅が結果的に割高になる理由
-
合理性と安定のどちらを選択するか?
-
住宅ローンの背景と今後の動向
-
住宅ローンの返済期間
-
明るい老後を迎えるための2つのシナリオ
-
保険の役割と現実
-
家を建てると必要じゃなくなるもの
-
資金計画の前にすべきこと
-
これからの家づくり新常識
-
建築費の高騰対策
-
保険の役割と現実
-
家を建てると必要じゃなくなるもの
-
資金計画の前にすべきこと
-
合理的な収納設計
-
適切な広さとその理由
-
『足る』を知るということ
-
「貯金」が出来る家づくり
-
知らないと大損する情報
-
これからの家づくり3つのタブー
-
美しいが故のシナジー効果
-
美しさは結果論
-
住宅ローン金利の仕組みと今後の動向
-
周辺環境を考慮した間取り
-
プラン作成で最も大切な要素
-
平屋の現実 その5
-
平屋の現実 その4
-
平屋の現実 その3
-
平屋の現実 その2
-
平屋の現実 その1 ~平屋は高い!?~
-
適切な土地面積を知る方法 2階建て編
-
適切な土地面積を知る方法 続々編
-
適切な土地面積を知る方法 続編
-
適切な土地面積を知る方法
-
家づくりの幅を広げるための提案
-
利便性に対する税金
-
ローンの恐ろしさを知る
-
バイアス解除のススメ
-
多面的に捉えることの大切さ
-
理想の借入と現実の家づくりと
-
適切な部屋の広さの導き出し方
-
収納と建築コストの関係性
-
一戸建てしか果たせない役割
-
住宅ローン金利の仕組みと今後の金利動向
-
投資と生活費とゆとり費と
-
家づくりに潜むリスクとヘッジ対策
-
光と色の特性を活かす
-
直射光の呪縛から脱出する方法
-
最初で最後の最大の壁!?
-
誰もが必要な「長期積立投資」とは?
-
資金計画の真意 その3
-
資金計画の真意 その2
-
資金計画の真意
-
最もバランスがいい土地
-
北向きの土地はダメなのか?
-
「土地を買うなら南向きがいい」は思い込み?
-
おうち時間を豊かにするために最も大切なこと
-
明暗をくっきり分ける小さなお家
-
【弘前で注文住宅をお考えの方へ】物価上昇と家づくり
-
白をベースにする理由とその合わせ技
-
弘前でこれから土地を買って家を建てる方へ
-
外構コストをおさえるいくつかのステップ
-
教育資金、『王道』は常に間違えている?
-
40年返済という選択肢
-
人生とリスクヘッジへの備え
-
子供の成長とリアルな出費
-
インフレが進む中での家の持ち方
-
働くママの負担を減らす工夫
-
掃除の負担を軽減する3つの工夫
-
頭金も繰上げ返済も必要ない4つの理由
-
ウッドデッキに必要なたった一つのルール
-
ライフスタイルと間取りづくりの豆知識
-
品質とコストのバランスがいい家づくり
-
後悔しない住宅ローン選び
-
土地探しの順番は3番目がベスト
-
失敗しない土地選び・土地の考え方
-
注文住宅の頭金と借入金
-
損失回避マインドと家づくり
-
家づくりにも必要な2つの視点
-
徐々に迫るインフレとその対策
-
注文住宅のコスト調整の秘策
-
面倒くさがり屋さんの家づくり
-
廊下が低下させる2つの機能
-
本当に大切な要望を打ち消す要望 その2
-
本当に大切な要望を打ち消す要望
-
平屋に最適な広さ
-
設計の考え方と土地を見る視点 その2
-
設計の考え方と土地を見る視点
-
住宅ローンのリスクヘッジ
-
資金計画の事前準備のやり方
-
資金計画より大事なこと
-
土地選びの2つの追加チェック項目
-
日陰は決して悪ではない
-
外構予算の決め方と減らし方
-
対面キッチンのデメリットをカバーする秘策
-
インフレの中の家づくり
-
平屋のススメー日常生活後編ー
-
平屋のススメ-日常生活前編-
-
平屋のススメー強度編ー
-
平屋のススメ(お金編)
-
実体験による失敗談
-
リアルな現実と家づくり
-
全体を見る知識をつける
-
家づくりの理想と現実
-
図面の正しい見方 その2
-
図面の正しい見方
-
快適な室内に欠かせない3つの工夫
-
合理的な土地探し
-
小さな家の間違った思い込み
-
知らないことによる損失
-
トータルバランスの大切さ
-
住宅ローンの変動金利と3つの条件
-
住宅ローンの個人的見解
-
「貯蓄」だけでは損をする?大切な資産の守り方
-
失敗しない注文住宅の「土地」の探し方
-
注文住宅を建てるなら平屋?二階建て?
-
弘前で土地から買って家を建てる人のマスト条件
-
家づくりの予算と4つの投資
-
親に立ちはだかる「進学資金」の壁
-
進化すべき常識の概念
-
数字だけでは分からないこと その2
-
数字だけでは分からないこと
-
合理的で正しい家づくりの流れ
-
家づくりの前に考えるべきこと
-
理想的な返済額を実現する2つの手段
-
資金計画に欠かせない項目
-
間違った認識と正しい知識
-
重要な土地探しのタイミング
-
南向きの土地が損をする理由
-
面積が重要じゃない理由
-
家の予算が自然と上がる暗黙のルール
-
住宅ローンよりも恐ろしい電気料金
-
変動・固定の向き不向き
-
住宅ローン選びで大事な2つのコト
-
家を建てるタイミングで生命保険を見直すべき理由
-
アップデートすべき8つの常識
-
60-間取りは土地で決まるもの
-
59-2000万以下で平屋は建てられないのか?
-
58-100坪もあるのになぜ2階建??
-
57-日当たりが悪い土地ほど居心地がいい!?
-
56-どんな土地でもいい家は建つ!?
-
55-変動型も選べる人
-
54-固定型を選ぶべき人
-
53-日当たりが悪い土地=暗い家になる”という嘘
-
52-アメリカ西海岸テイストのお家
-
51-「穴が空いている=弱い」という思いこみ
-
50-住宅ローンの現実
-
49-家と庭の予算圧縮に欠かせない要素
-
48-家づくりを最も左右するコストとは?
-
47-30代・40代の平均貯蓄額っていくら?
-
46-悪い土地ほど良い家が建つという真実
-
45-平屋を建てる上で注意すべきこと
-
44-平屋に広い土地なんて必要ない!
-
43-ほんとに正しい?平屋は高いという認識
-
42-ランニングコストが安くなる家
-
41-平屋にする理由と2階建てにする理由
-
40-平屋にする理由と2階建てにする理由
-
39-ホコリアレルギーの方に嬉しい家づくり
-
38-家を大きくすることの落とし穴
-
37-日当たりが良い土地こそ、すべきじゃないこと
-
36-メリットとデメリットの共存
-
35-家づくりと同時に考えるべきお金のこと
-
34-泥棒が狙いたいと思わない家
-
33-洗濯作業がストレスフリーで出来る家
-
32-開放感を出すために天井を高くする必要はない?
-
31-明るく開放的な家にするための2つ目の工夫
-
30-開放的な家づくりの落とし穴
-
29-美しい家にするために知っておくべきこと
-
28-家が広いだけで開放感があるわけではない
-
27-長期休暇は家計の敵!?
-
26-家の良し悪しを大きく左右する窓
-
25-たとえリビングダイニングキッチンと言えど、やみくもに広くしない方がいい理由
-
24-外構費用を200万円カットするために必要な2つの要素
-
23-一日中明るい家の正しいつくり方
-
22-実生活のことまで熟慮した間取りづくり
-
21-なんとなくのイメージだけで決めつけていませんか?
-
20-奥さんはセーブして働くのがいいか?それともガッツリ働くのがいいか?
-
19-無理に家賃よりローンを上げるべきではない理由
-
18-収納をたくさん作らない
-
17-イイ家の最小限のコストで建てるための知識
-
16-カーテンいらずのお家体験 ~続編~
-
15-カーテンいらずのお家を体感してみませんか?
-
14-間取りは敷地環境に合わせて考える
-
13-白い家が多い理由
-
12-2階建ての無駄なスペースとは?
-
11-2階の子供部屋は使いやすいのか?
-
10-2階建てありきで家を考えていませんか?
-
9-家の価格を坪単価で判断してはいけない理由
-
8-平屋には本当にそんな広い土地が必要なのか?
-
7-日当たりが悪い土地は、暗い家しか建てられないのか?
-
6-なぜ日当たりのいい土地を買うべきじゃないのか?
-
5-土地は土地代だけで買えるものではないということ
-
4-予算計上を忘れがちな項目
-
3-家を建てる時にかかる必要経費
-
2ー全期間固定の住宅ローンは本当に良い商品なのか?
-
1-銀行がすすめる住宅ローンはいい商品なのか?